「イラストを始めたいけど、いきなり液タブを買うのは正直ハードルが高い」
これは、描き始める前の自分がずっと感じていたことでした。
SNSを見ると、当たり前のように液タブやiPadで描いている人ばかり。
「デジタルじゃないと始めちゃダメなのかな?」
「でも数万円出して、もし三日坊主だったらどうしよう…」
悩んだ末に出した結論が、
「最初の1年は、あえてアナログだけで描いてみよう」 という選択でした。
今振り返ると、この1年は遠回りでも失敗でもなく、
「初心者だからこそ得られた時間」だったと思っています。
今回は、アナログで1年描き続けて気づいた、かなり正直な感想を書いてみます。
1. なぜ「アナログ」からスタートしたのか?
理由は、すごく現実的なものでした。
まずは初期費用の安さ。
家にあった鉛筆とコピー用紙、足りないものは100均で補うだけ。
「とりあえず描いてみる」ために、お金のハードルがほぼなかったのは大きかったです。
もう一つは、操作のシンプルさ。
デジタルだと、
「レイヤー?」「ブラシ設定?」「保存形式?」
描く前に覚えることが多すぎて、確実に混乱すると分かっていました。
それよりも、
「線を引く」「形を見る」「間違える」
まずはそこだけに集中したかった。
アナログは、考える余地が少ない分、逃げ場もないけど分かりやすかったです。
2. アナログでやってよかったこと
「やり直しが効かない」緊張感
アナログで一番強く感じたのはこれでした。
線を引く前に、一瞬だけ手が止まる。
「ここ、本当にこの角度でいいか?」と考える癖が自然につきました。
デジタルならCtrl+Zで済むところも、
アナログでは一発勝負。
この緊張感は、後から振り返るとかなり大きな財産でした。
手書きのぬくもりと、自分のクセの発見
筆圧が強すぎて線が黒くなりすぎたり、
無意識に同じ形ばかり描いていたり。
アナログだと、
「自分のクセ」がごまかしようなく出ます。
最初は嫌でしたが、だんだん
「これが今の自分なんだな」と受け入れられるようになりました。
どこでも描ける身軽さ
スケッチブック1冊あれば、作業場はどこでもOK。
カフェ、公園、電車の待ち時間。
「よし、描くか」と思った瞬間に始められるのは、想像以上に強かったです。
環境が変わると、
同じモチーフでも見え方が変わるのも面白かったポイントです。
3. ぶっちゃけ苦労したこと(失敗談)
もちろん、いいことばかりではありませんでした。
消しゴムのカス問題
地味ですが、かなりストレスでした。
机の上、床、服の上にまで散らばる消しゴムのカス。
「描く=掃除」という謎のセット作業が発生します。
修正の限界と絶望
「これ以上消したら紙が破れる」
この瞬間を何度も経験しました。
描き直したいのに、もう戻れない。
最初はイライラしましたが、
そのうち「まあ、今回はこれでいいか」と諦める力も身につきました。
色の管理が難しい
インク切れ、色ムラ、塗り重ねの失敗。
「頭の中ではいい感じだったのに、現実は違う」
このギャップに何度も落ち込みました。
でも逆に、
色を使う前に考える習慣がついたのは、後から効いてきました。
4. 1年経って、デジタルに移行した時の変化
1年後、ようやくデジタルに移行したとき、驚いたことがあります。
ペンを握った瞬間、
「あ、思ったより描ける」
そう感じたんです。
アナログで身についた筆圧コントロールや線の意識が、
そのままタブレットでも活きていました。
そして何より感動したのが、
「戻れる」「複製できる」「やり直せる」
というデジタルの時短機能。
アナログの不便さを知っていたからこそ、
デジタルの便利さに素直に感動できました。
まとめ:こんな人にアナログをおすすめしたい
・道具選びで止まってしまっている人
・続くか分からなくて高い機材を買うのが怖い人
・まずは「描く」という行為に慣れたい人
そんな人には、
ノート1冊とペン1本から始めるのも、全然アリだと思います。
遠回りに見えても、
初心者の時間は、初心者のやり方でしか味わえません。
「描きたい」と思った今が、始めどきです。


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